久しぶりに、本を読んで、その余韻に浸っています。
すごく、すごーーーく面白かった!
こんなにハマるとは正直自分でも思ってなかったのでびっくりです。

映像化しないかな、と今からすごく楽しみに待ってしまうぐらい
ドラマティックで、なおかつ現実味を帯びた、ストーリーでした。

舞台は80年代のブリスベンです。複雑な家庭環境の兄弟が主役で彼らの周りで次々に起きる不思議かつドラマティックな出来事を綴った物語です。

こういう家庭は80年代のオーストラリアにたくさんあって、そして今でもたくさん存在しているんだろうなぁ。

ヘロイン中毒だった母親と
ドラッグ・ディーラーの彼氏。
トラウマから喋らなくなった息子。
離婚し、妻に逃げられた夫。
殺人罪で服役した初老の男。
地元を牛耳る悪組織。

オーストラリアは裕福な国だと思うけれど
このストーリーが語られたのは1980年代、
その時も今も、複雑な家庭に生まれ
もがいている子供たちは存在する。

このストーリーの要所要所に、愛が感じられるシーンがたくさんあること。

この本は、オーストラリアの文化背景、
特にブリズベンのことをよく知っている方が
入っていきやすいストーリーであると思います。

主人公は著者自身を投影したキャラクターのようで
少年の時に「僕は将来Courier Mail(ブリスベンを拠点とする大手新聞社)のジャーナリストになって犯罪記事を書きたい」と語るシーンがあり
実際、この筆者は同新聞のジャーナリストなんです。

また、その数年後主人公がCourier Mailで働くシーンがあるのですが
編集長に「お前はカラフルなライターで細かな描写が上手い。事件ライター向きじゃない」
と言われるシーンもあります。
この小説も実際、とくに描写、色彩が見える書き方がなされていて
ああこの著者もまさにColourfulなライターなのだなと感じました。

とくに、言葉を発さない主人公の兄が「ベジマイトの蓋を開け方で機嫌がわかる」とか
その兄が空中に言葉を指でなぞる仕草とか
とにかくディテールに富んだストーリーでした。
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しかも、感想ツイートしたら、著者からリプライツイート頂いちゃった!嬉しい!





 今日も読んでくださって、ありがとうございます。


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