Now Where's My Wine?

シドニー在住、現地法人でワインに従事するフロスト結子です。オーストラリアから楽しいワイン情報を発信します。

2019年05月

sweetbeanpaste

これはたまたまですがシンガポールで英訳されたものを購入して読み
その後映画も見た作品です。
日本語がもとになっている本ということもあり、とても読みやすいですが
やはり話のメインテーマである「ハンセン病」という単語は、調べないとわかりませんでした。

生きていることへの意味とか
普段考えずに生きている
それはたぶん、結構恵まれているからなんだ。

人は社会の中で生きていて
運命の掛け違いによって
人と違う流れの中で生きていく人がいる

図らずも前科者になった孤独な中年男
何をしたわけでもないのに突然病気になり家族や社会から突然切り離された少女
高校も行かせてもらえないかもしれないという貧困家庭の中学生

実はとてもヘビーなテーマなのに
ただただ生きているということをこんなにも幸せそうに演じられる女優が
彼女以外に、いま、いるんだろうかと思うぐらい
樹木希林さんの笑顔は本当に美しかったです。

映画の中では中学生の女の子の存在感の意義がイマイチわからなくて
「このキャラクターいるのかな?」と正直思いました。
むしろ彼氏?役の太賀くん、光って見えました。小説の中には出てこないキャラクターでしたが。

小説の中ではこの彼女が持ってきたブラウスの下りですごく泣かされたので
とらえ方が違うのかなと。

英語もよいですがやはり日本語も美しいですね。


Sweet Bean Paste
Durian Sukegawa
Oneworld Publications
2017-11-14

([と]1-2)あん (ポプラ文庫)
ドリアン助川
ポプラ社
2015-04-03


あん
樹木希林
2016-03-16






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ポルトガルで走った時の記事はこちら→ポルトでのランニング
さて、ポルトガル紀行は今日までです。
ポルト最後の夜はこちらでお食事。

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たまたま見つけたお店ではあったのですが幸いテーブルも空いていてラッキーでした。
ポルトガルはとにかく魚介がおいしい。


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タコのカルパッチョ

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ロブスターのリゾット

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ポークとアップルのソテー。

こちらはワインリストも楽しくて、
熟成した白ワインなんかも、グラスで出してくださいました。
ポルトガルでは、グラスワインでも、まずは少量テイスティングさせてくれ、OKだったら注ぐ、というスタイルのよう。

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美しく熟成した白。ごくごくシンプルなこのラベルがかえって印象的でした。

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U2のボノさまもご来店したとか。

おそらくポルトガルでは結構ハイエンドなレストランに入るのでしょうが
シドニーの物価の基準で来ている私たちには大変リーズナブルと感じました。
そういえば、有名なイワシのグリルは一度も食べることなくポルトを去ることに。


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オーストラリア〜ヨーロッパは片道20時間を超えるロングホールフライト
往路、復路でたくさんの映画を見ました。
これだけ一度にたくさんの作品を見ることって、なかなかない気がします。

まずはこれ。
green-book-british-movie-poster



 

今年のアカデミー賞作品賞と助演男優賞を含む3部門を受賞したGreen Bookです。
ヴィゴ・モーテンセンが14kgも増量して臨んだという役柄。

人種差別主義者の粗野で無教育なイタリア系移民で肉体労働系のトニーと
アフリカ系アメリカ人で高い教育を受けピアニストであるドクター・シャーリーとの
不思議な旅と友情の物語。

正反対のように思えた二人の間に初めて「つながり」が見えたのは
ドクター・シャーリーが一人で飲みに行って白人の輩に絡まれて殴られていたところ
「俺なしでもうどこにも行かないと約束してくれ!」というトニーの言葉。
文字通り体を張って何をしてでもドクターを守るトニー、本当にかっこよかった。

文化人面して黒人ピアニストを家やホテルに招きながら、
同じダイニングルームやバスルームを使うことは当然のように拒否する白人社会。
黒人社会にハブられ、かといって白人にもなれないドクター・シャーリーの孤独。

Green Bookの話は60年代のアメリカの話だけれど
私たちが生きる21世紀にもまだ差別はある。
人種、性別、性的指向。

異なる国籍同士や同性同士で結婚ができる時代にはなっても
人々の認識はそう簡単には変わるものではない。

「私たちは理解がある、教育を受けた人間よ、だから黒人のピアニストを家に招いているの」と、自分と違うバックグラウンドの人を受け入れる姿勢を見せつつも
ほんとのところでは自分の領域には入ってきて欲しくないのが本音。
そんな人は今のこの社会にも、たくさんいる。

この映画の中で天才ピアニストとして招いたゲストを
掃除用具のロッカーで着替えさせたり
ホテルのメイン・ダイニングでの食事を拒否する白人社会は

今私たちが生きている現代にも、形を変えて存在しているし
自分自身、ちゃんとありとあらゆる文化を分け隔てなく受け入れているか
受け入れているつもりでも、無意識に差別していないか
考えさせられる映画でもありました。

黒人差別のあったアメリカはひどいね、可哀想だねと
他人事のように感じるかもしれないけど
日本にだってオーストラリアにだって、たくさんの差別が歴史上あったし
今もある。

一番怖いのは差別があることが当たり前だと感じることだ。

スイスでたまたま出会った日本人の年配の女性二人が
「同性愛者の人たちがなぜ結婚する権利を求めているのかわからないわ」と本気の顔で言っていて
ああ、無意識の中での悪意のない差別ってこういうことなんだなと内心思ったのでした。

なんでそんな話になったかは分からないけど
あー世の中にはまだまだこういう認識の人がいて
彼女らがとびきり非常識とかそう思われている社会でもないのだなと
ちょっと心がひんやりしてしまったのでした。

60年近い前のアメリカで認識されていた人々の人種に関する認識
現代の社会を阻む差別意識

歴史ではなく現代を、感じた映画でした。
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ヨーロッパ紀行、いつまで続くのか。。。
読書ノートで更新しましたミシェル・オバマさんの最新書を読んだあとで
ポートの代表的なシッパーの一つであるテイラーズにてこれを見つける。
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テイラーズでは、日本語、英語を含むマルチリンガルのオーディオ機器を借りて
セルフツアーをすることができます。
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 「ご自由にお持ちください」的な畑の礫石とかも置いてありました。
検疫の厳しいオーストラリアに持ち帰るリスクを思って、 持ち帰りませんでしたが
案外大丈夫だったのかもしれません。
まあ、思い出は、何も物理的なものだけではないので・・・

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ツアーの最後は美しい庭園でポートを嗜む。

ポルトガルでは、WSETの資格がちゃんと認識されているようで
WSETのバッジをつけているソムリエ、ウェイターの方をポルト市内でも何度かお見かけしました。
正直オーストラリアでは資格所有者でもこのバッジを着けている人はほぼ見たことがないのですが
これはワーキング・カルチャーの違いだと思います。
かく言う私も、いただいたバッジを公式の場で付けたことは一度もありません。
 
日本でソムリエの方々のバッジが大きな意味を成すほどは
オーストラリアでは、資格を示すバッジは、それほど意味を成しません。
それは資格を軽視しているとかそう言うことではなくて
ワインの教育を受けていると言うことはもちろん履歴書上非常に有利ではあるのですが
必ずしも現場でバッジをつけることには繋がらないと言うのが現状です。
多分、一因としては一般のお客様にとっては、そのバッジが何を示すか、ということがわからない人の方が多いからと
バッジをつけることによるメリットがあまりないからだと思います。
それでも業界試飲会では何度か着けてる方をお見かけはしました。

一生懸命勉強してとった資格でも、バッジ自体にはあまり価値を見出さない、というのがオーストラリアの現在のワーキング・カルチャーです。

サービススタッフが、日本みたいにきっちりスーツ、っていうところも案外少ないので
カジュアルな服装にバッジ、っていうのがまず合わない、っていうのも理由かもしれませんが。

ただこれはオーストラリアはそう、っていうだけなので、
このバッジが日の目を見る国では、バリバリガンガンつけていただき、資格の認知度の向上にぜひ貢献いただきたいと思います。

私が5年前にいただいたDiplomaの真っ赤なバッジも
残念ながら着ける機会はほとんどなく
今もジュエリーボックスに温存されています。
 いつか公の場で、着けること、あるのでしょうかね?

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ランニングブログも更新しています→ボーヌでのランニング
ポルトガルの物価は、安い。

シドニーの物価がとても高いので
余計そう思うと思うのですが
ホテルも5スターのインターコンチネンタルがなかなかのお手軽価格で
しかも朝食&ジム付きで泊まれたのですよ。
ホテルの朝食って、高い割にあんまり・・・ってところが多くて
だったらローカルのカフェに行った方が楽しいので
普段はあまり頼まない派なのですが
流石にインターコンチネンタルのレベルになると
やっぱり朝食も、Beyond the expectation(予想をはるかに上をいく)レベル。
ジムもすごく良かったー!
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ポルトガル、最高ですかよ。
ホテルではウェルカム・ドリンクもいただきました。
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グラスがちゃんと、リーデルのポート・ワイングラスでしたの。
このグラスをちゃんと使ってる場所、初めて見たかもしれません。
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 IMG_2460
リーデルのポート・グラスって、INAOテイスティングに形状が似ています。
が、わかる人にはわかる、この違い。
 IMG_2458
スタッフのサービスも素晴らしく。
またポルトに行く機会があったらぜひお世話になりたいホテルです。

写真撮るのも忘れちゃったけど
ポルトガルのブランデーもありましたよ。

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